2014年2月3日月曜日

強いチームはオフィスを捨てる。そんなチームになりたい。


感想


37シグナルズが考える理念や行動規範は、最高に刺激的だ。前作の「小さなチーム、大きな仕事」は4冊も買って、メンバーに配ったことを思い出した。

今月、メンバーの1人が在宅勤務を開始しようとしていたので、このタイミングで出会えてよかった。自分自身、古い考え方に凝り固まっていたようだ。

リモートワークに関して、まったく新しい視点が得られた。

リモートワークとは、
  • 時間と場所に縛られない働き方。
  • 社員の生活の質を向上させるもの。
  • 成果が今以上に見えるようになる。
  • 実力のない人間たちがあぶり出される。
  • アイデアを生むための遊びを推奨する。
  • 働かないのではなく、働きすぎることを心配したほうがいい。

そして、これを実行するには、やはり同じ価値観を持つ人達をバスに乗せる必要があり、仕組みとして、それぞれのメンバーとのコミュニケーションが相互にできるようにしなければならない。そのように工夫し続けなくてはいけない点も重要なことである。
ビジョナリーカンパニーに出てくる「バスに乗せる」という考え方は、またまた出てきた。経営って、文化を維持することや、時には壊すこと、変化を恐れず進展させていくことに、相当力を入れていかんといけないんだ。

通勤時間の話題が出てくる。私の場合、片道1時間15分。1日2時間30分。1週間で12時間30分。年間約50週で600時間オーバー。1年間に600時間も通勤に費やしているのか。アホらしい。でも読書できるからいっか。いや良くない。ふぅー。

著者のTEDでの動画
ジェイソン・フリード:なぜ職場で仕事ができないのか
http://www.ted.com/talks/lang/ja/jason_fried_why_work_doesn_t_happen_at_work.html



引用

リモートワークに必要な技術は、けっして難しいものじゃない。必要なツールの使い方を学ぶのに、時間はほとんどかからない。必要なのは、やってやろうという意志だ。古いやり方を捨てて、前に進もうという決意だ。

リモートワークは、社員の生活の質を向上させるためのものだ。

世の中の大企業は、驚くほど古くて非効率なやり方のまま、何年も生き残っている。... 昔ながらの大企業のやり方を見ていても、生産性については何も学べないということだ。
大企業はたいてい、足並みをそろえることが大好きだ。だから業界の中で抜きん出るには、ほかと違うことをやればいい。

そもそも大事なのは、全員を決まった席に決まった時間だけ縛り付けておくことだろうか。それとも、全員がうまく成果をだせるようにすることだろうか。もしも後者が大事なら、好きなやり方で働いてもらったほうがいいに決まっている場所と時間で評価するのではなく、仕事の内容でその人を評価すればいい。

リモートとは単に遠隔地という意味ではなく、時間と場所に縛られない働き方のことだからだ。

ミーティングとマネジメントのせいで、オフィスでは仕事が進まないのだ。ミーティングがなく、うるさい上司もいないほうが、確実に仕事がはかどる。だからこそ僕らは、こんなに熱心にリモートワークをすすめているわけだ。

リモートワークに慣れていないマネジャーは、部下が働かないのではないかと心配する。でも本当は、働きすぎることを心配したほうがいい。部下の様子が見えないので、気づいたときには完全に燃え尽きていたということにもなりかねないからだ。

いい仕事に必要なのは、朝から晩まで仕事のことしか考えないロボット集団ではない。技術だけを追求するのは浅はかだ。スマートな問題解決や最新のデザインは、技術と人生経験の交わるところに生まれる。


リモートワークになれば、使えない人材はすぐに明らかになる。経営はまず人選ありき。不適切なメンバーをすみやかにバスから降ろし、適切なメンバーをバスに乗せよう。

みんなが自分の判断で行動できるようにする。承認なしでは行動できないほど信頼のない社員ばかりなら、あなたの会社は不適切な人間を採用しているということだ。


リモートワークの本当の危険は、働かないことではない。働きすぎてしまうことだ。



リモートワークは、すぐ目の前にある。後戻りのできない変化が起ころうとしている。あとは、いつそこに飛び込んでいくかだ。アーリーアダプターとして時代を先取りするか、その後のブームに乗っていくか、出遅れて後からついていくか、それとも完全に乗り遅れるか。時代を切り開くイノベーターたちを乗せた船は、すでに港をでてしまった。でもアーリーアダプターのための船は、まだ席に余裕がる。今こそ、乗り込むチャンスだ。



はじめは無視され、次に笑われ、それから争いになる。そして最後に、君は勝つ
モハトマ・ガンジー


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